すくみ足のメカニズムとその解決法
すくみ足は最初の第一歩が出ないことだと思われている方は医師も含めて多いのではないでしょうか
無動の場合は最初の一歩がでなくて、出た後も歩行は遅い。
すくみ足では最初の一歩が出た後は加速します。
患者さんには「おっととーーー」なってしまいますと言われます。
それで転倒する確率が多くなります。
筋の硬さに左右差があったり、脚長差があったり、などで下肢の回転には左右差があります。
分かりやすく足を車のタイヤと考えてみて下さい。
左右差があるということはタイヤの左右の大きさが異なることになります。
この場合、左右の位相のずれ(タイヤ回転)に対する対策として、左右の動きの速度を変えたり、ストライドの距離を変えたりして左右のタイヤ回転がずれないようにしています。
ドパミン刺激においては無動が改善します。動きが速くなります。
折角左右のタイヤ回転を微調整していたのがタイヤ回転が加速することでそれが破綻します。
そうしますと、左右の位相が180度ずれた時しか歩行の開始ができないのです。
歩き出そうとしてもカンガルーのように左右の位相が0度になったりしますので足がでません。
そうしますと、ドーパ製剤などを服薬すると、ズボンの上げ下げは楽だが、足は加速するということが生じてしまいます。
左右、上肢、下肢に必要なドパミン量はことなるからです。
1)鏡を見て体重を右下肢、左下肢に移動する練習をする。体重が乗っていない下肢から歩行を開始する練習をする。信号などで待っている場合は、必ず「休め」の姿勢を取る。
2)両下肢の回転数が異なるので、一方の下肢のみで歩行することを検討する。
3)すくみ足が生じる時間帯をチェックしてその時の解決法を探るのではなく、その前の服薬を主治医と相談する。
4)姿勢が問題であることが多いのでご自分で姿勢を検討する。よくあるのは後ろに手を組む、背伸びをするなどがよく行われています。
5)ウエアリングオフの方は前回の対策法を検討する。
-------------------------------
講演会のご案内です
-------------------------------
「パーキンソン病を腸から治す」
日時:2019年9月23日(月・祝日) 14時~
会場:大阪駅前第2ビル5階 大阪市立総合生涯学習センター
参加費:無料
お申込み先:FAX 0742-47-9348/e-mail info@U60challenged.com
「氏名・人数・電話番号をお知らせください。」
詳細はこちらをご覧ください。
「20日で良くなる佐古田式認知症治療」
日時:2019年9月8日(日) 14時~
会場:とよなか男女共同参画推進センター エトレ豊中5階 視聴覚室
参加費:無料
お申込み・お問合わせ先:医療法人 篤友会 オーガニッククリニック
電話番号 06-6151-5613 受付時間9時~18時
詳細はこちらをご覧ください。
パーキンソン病で「みぞおち」が圧迫されて困っている方へ ~腹部皮下神経絞扼症候群=ACNES~
神経内科の医師もどうしたら良いか分からないと思います
横になると症状が消失し、背中を伸ばすと楽になるのが、この病態の特徴です
私はこの病態を、腹部皮下神経絞扼症候群と推察しました
脊髄から出てきた神経はぐるっと回って、腹直筋の間から出てきて、みぞおちのあたりの皮膚感覚を支配します(下図参照)。
腹直筋の緊張が高まり、前屈姿勢が強いとこの神経が絞扼されて症状が出現するというのが私の仮説です。
みぞおちに麻酔薬を注射しますと背中が伸びてその症状が消失しましたので、この説は正しいのではないかと思っています。
私はパーキンソン病の腰痛にも同じようなことが起こっているのではないかと推察しています。
私の仮説は世界的にも誰も述べていないので医師にとっても理解は簡単ではないかもしれません。
麻酔薬での効果は数時間ですので治療としては駄目です
患者さんがご自身で行うことができるのは腹部を伸ばすストレッチです
この症状を緩和する方法を色々考案してきました。
十分ではないですが、何とか改善できる手法が見つかってきましたので困っている方がおられればご相談ください。
--------------------------------------------------------
大阪市豊中市本町3-1-57 ルミエール豊中 102号
電話: 06-6151-5613 FAX: 06-6151-5614
http://www.organic-clinic.jp/
午前:月、火、木、金 9:00~12:00(受付終了11:30)
午後:月~金 13:00~18:00(受付終了17:30)
デュシェンヌ型筋ジストロフィー症の治療
https://neurology-ss.blog.so-net.ne.jp/2010-10-13
(デュシェンヌ型筋ジストロフィーについて-その①)
https://neurology-ss.blog.so-net.ne.jp/2010-11-02
(デュシェンヌ型筋ジストロフィーについて-その②)
ジストロフィンにくっついていた一酸化窒素(NO)合成酵素が欠落しその結果筋収縮時に虚血になることが原因の一部であり、バイアグラのような薬剤で治療できる可能性を指摘しました。
残念ながらその試みは失敗に終わりました。NO放出の力が弱かったのでしょう。
では他に強力に血管内皮細胞からNOを放出させる方法はあるでしょうか。
そのような目で調べてみるとインドの先生の動画を目にしました。
https://www.youtube.com/watch?v=J-Y6ffKCiEk
私も同じ方法で同じ様な結果を得ています
たくさんの病気を持っている、薬が多すぎて困っている専門の診療を受けているが改善しない、など慢性疾患で困っている方の為に開設致しました。
--------------------------------------------------------
大阪市豊中市本町3-1-57 ルミエール豊中 102号
電話: 06-6151-5613 FAX: 06-6151-5614
http://www.organic-clinic.jp/
午前:月、火、木、金 9:00~12:00(受付終了11:30)
午後:月~金 13:00~18:00(受付終了17:30)
パーキンソン病におけるウエアリングオフの対処方法-3
SAHSが合併していますと原疾患が薬剤耐性になることが知られています。
例えば、高血圧の場合は薬剤抵抗性高血圧になります。
ウエアリングオフも一種の薬剤抵抗性の表現型ですので、そのような方は睡眠を検査(睡眠時低呼吸)して頂くことも大きなポイントです。
低呼吸の方は、はっきりと息が止まらない、痩せている、何となく元気が出ない、など無呼吸とは少し症状も異なります。
また、酸素飽和度が低下しないので診断が難しく、それなりの施設で診断して貰うのが良いでしょう。
私の経験では、睡眠を改善させることですくみ足などオフ時の症状が軽減することがあります
前回書き忘れましたが、エンテロコッカス(腸球菌)は、チーズ、ヨーグルトなど発酵食品に生菌が含まれている可能性がありますので注意を要します
むしろクロノーブのような米ぬか発酵食品の方が良いかもしれません(クロノーブはオーガニッククリニックに置いてあり、私自身も常食しています)。
また、チラミンを多く含む食品(チーズ、ヨーグルト、チョコレート、アボガド、ソーセージなど)を1ヶ月中止してみるのも一つの手段かもしれません。
これを食べた時は薬が効かないということを話される患者さんがおられますが、そんなところに腸球菌などを抑制するヒントがあるのかもしれません。
腸球菌を抑制する可能性のある食材を毎日食べたらどうなるかということを私のクリニックに通院されている患者さんが検討を開始されました。
もし、成功すればまたご紹介したいと思います
--------------------------------------------------------
大阪市豊中市本町3-1-57 ルミエール豊中 102号
電話: 06-6151-5613 FAX: 06-6151-5614
http://www.organic-clinic.jp/
午前:月、火、木、金 9:00~12:00(受付終了11:30)
午後:月~金 13:00~18:00(受付終了17:30)
パーキンソン病におけるウエアリングオフの対処方法-2
ごく最近発表された論文(Nature Communications volume 10, Article number: 310 (2019))では私の説とは少し違いますが同じようなことを述べています。
エンテロコッカスという菌はドーパ製剤服用量が多いほど、そして服薬期間が長い程、増えるようです。
この菌はドーパを脱炭酸する酵素を持っており、小腸で吸収される前にドーパをドパミンに変換してしまいます。
最近のドーパ製剤はヒトの脱炭酸酵素阻害剤が含まれていますが、その酵素阻害剤では細菌の酵素を阻害できないことがこの論文で示されています。
この細菌の脱炭酸酵素の遺伝子量が多い程、血液中のドーパの濃度が低くなります。
特定のアミノ酸を摂取すれば、それが好きな菌が増加するのは当たり前なのかもしれません。
しかし、ここでウエアリングオフの臨床症状をもう一度眺めてみましょう。
オフ時の症状には、すくみ足、無動、痛みなどがありますが、多くの方は起床時(薬剤が切れている時)の方が楽だといわれます。
単にドーパ脱炭酸の問題のみでしょうか。
私は先に述べたモノアミン酸化酵素を持った細菌、その他数種類の菌が増加しており、その増加した菌種によりオフの症状が多彩なのではないかという気がします。
対策をもう一度考えてみましょう
エンテロコッカスは乳酸菌属として知られ、サプリにも含まれています。
乳酸菌と書かれているので善玉菌だと思い摂取しているサプリにエンテロコッカスが含まれている可能性がありますのでチェックする必要があります。
また、この菌は胃酸抑制剤を服用すると増加します。
従って胃酸抑制剤を服用している方はできれば中止された方が良いでしょう。
確信はないですが、プロポリスなども効果があるかもしれません。
私が考案したカプセルも有効ですが、まずは乳製品などを控えたら如何でしょうか
--------------------------------------------------------
大阪市豊中市本町3-1-57 ルミエール豊中 102号
電話: 06-6151-5613 FAX: 06-6151-5614
http://www.organic-clinic.jp/
午前:月、火、木、金 9:00~12:00(受付終了11:30)
午後:月~金 13:00~18:00(受付終了17:30)
パーキンソン病におけるウエアリングオフの対処方法-1
今回は久しぶりにパーキンソン病の話題を致します。
多くの患者さんがウエアリングオフに悩んでいるかと思いますが、私は以前のブログで「ウエアリングオフはドパミン刺激の副作用」と述べました。
これは私の説ではなく既に論文書かれています。
しかし、では何故薬剤の副作用が出現してくるのに半年から数年かかるのでしょうか。
また、起床時のドーパ製剤は効果的なのに何故午後からはドーパ製剤の効果が弱いのか。
もう少し踏み込んで考察を試みます。
モノアミンオキシダーゼB(MAOB)阻害剤というパーキンソン病治療薬がありますが、この薬の最大効果は数か月後となっています。ゆっくりと効果を示すという点では食事療法にも似ています。
実は腸内細菌もMAOBという酵素を持っているのです。
クレブジエラなどもMAOBを持っており、モノアミンを代謝する能力があります。
ドーパ製剤はこの細菌のMAOBで代謝されている可能性はないでしょうか。
MAOB阻害剤は吸収されて体内で効果を示すと考えておられる方が多いかと思いますが、好ましくない腸内細菌を抑制することで薬剤の有効性を挙げている可能性もあるかと思います。
この発想が正しければ、長期ドーパ製剤の服用によりドーパを好む腸内細菌が徐々に増加し、最終的に薬剤効果を減弱することでwearing offを惹起していると考えられます。
話を整理しますと、
長期ドーパ製剤服用→それが好きな細菌が年単位で増殖する→服用した薬剤の効果が短い
ということになります。
ではどうして午後からより起床時の方がドーパの効果が良いのかですが、これは食事やドーパ製剤の影響で小腸内の細菌が増殖しているからではないかと思われます。
以上の私の仮説が正しいとすれば、どのような対処方法が考えられるでしょうか。
小腸内細菌異常増殖については抗生物質を用いるのが一般的ですが、耐性菌の問題や長期服用の問題があり良い対策とは言えません。
一番簡単な対策は、お昼ご飯を抜くことです。
これは多くの患者さんで有効な場合が多いと思います。
また、パン食の方は、パンからご飯に変更してみては如何でしょうか
たくさんの病気を持っている、薬が多すぎて困っている専門の診療を受けているが改善しない、など慢性疾患で困っている方の為に開設致しました。
--------------------------------------------------------
大阪市豊中市本町3-1-57 ルミエール豊中 102号
電話: 06-6151-5613 FAX: 06-6151-5614
http://www.organic-clinic.jp/
午前:月、火、木、金 9:00~12:00(受付終了11:30)
午後:月~金 13:00~18:00(受付終了17:30)
リンパ管から神経疾患への思考散策
鳥類や哺乳類では、リンパ管に平滑筋や弁が備わっているが、両生類には存在しません。
また、鳥類では胸管は、大動脈の左右両側に1条づつ計2条存在します。
しかし、ヒトでは左胸管の大部分は消失しています。
これは何故でしょうか
また、リンパ管は再生されるがリンパ節は再生されません。
もう一つ私が疑問に思うのは、なぜ長鎖脂肪酸は胸管から吸収されるのでしょうか。
カイロミクロンは、小腸のリンパ管内皮細胞の離開からリンパ管に入ります。
カイロミクロンの大きさ(0.1-0.3ミクロン)からすると毛細血管から入ることには無理があります。
そもそもリンパ管は栄養吸収のシステムではありません。
別の言い方では肝臓をバイパスするということでしょうか?
中鎖脂肪酸は、多くの神経変性疾患でその有用性が示されているが、摂取量は20grです。
これを日常生活で摂取し続けるにはやや無理があります。
この中鎖脂肪酸は門脈から吸収されるので、その大半は肝臓でトラップされます。
大量の中鎖脂肪酸であれば肝臓から抜けて血液に出て、脳に到達するのでしょうか
脳は長らくリンパ管が無いと考えられてましたが、最近硬膜にリンパ管の存在が指摘されました
このリンパ管には平滑筋や弁がないので集合リンパ管ではありません。
脊髄や網膜にもいわゆるリンパ管はないと考えられているが、代謝がある以上その排出経路は存在する筈です。
脳からの廃液は、主にはクモ膜顆粒からの排出と考えられていたが、この経路はあまりアクテイブではありません。
その他嗅球や脊髄から末梢へと神経がでる袖口からの流出がありますが、どちらもリンパ節へ流れるのは興味深いです
神経疾患で傍脊柱リンパ節を検討するのも意味があるかもしれません。
さらに面白い流出経路として、グリンファテイックシステムが知られるようになりました。
アミロイドなどもこの経路から排出されます。
中心となる分子はAQP4です
この知識があれば、AQP関連疾患とはこのグリンファテイックシステムの障害であると気づくでしょう。
更に乳酸がこの経路を介して排出されることが分かりました。
そうすると、何故ミトコンドリア脳筋症で血管走行に合致しないMRI画像が出現するのかも理解できるのではないでしょうか
続-ヒトは光合成するのだろうか?
クロロフィルに似た分子をヒトで探せば、それはヘム蛋白です。
ヘム蛋白で有名なのは、ヘモグロビンであり、光照射で酸素飽和度を測定することからも、ヘモグロビンが光を吸収することが理解できます。
その他ヘム蛋白はヒトの中には非常に多く存在します。
Clock,NPAS2, Bachなど時計遺伝子の多くがヘム蛋白です。
時計遺伝子はすべての細胞に存在していると言われています。
さて米国では赤い光が創傷治癒を促進すると言われ既に臨床研究が実施されています。
基礎的な実験から、cytochrome cを介したATPの産生による創傷治癒促進と考察されています。
このcytochrome Cもヘム蛋白です。
植物の体内時計を司る分子にフィトクロームという分子が存在します。
この分子に似たものはヒトでは何かといえば、ビリルビンです。
新生児黄疸では青い光を照射して、脂溶性のビリルビンを水溶性のビリルビンに代えて尿中に排出する治療方法は有名です。
また、ビリルビンは睡眠時無呼吸症候群で高値になることが知られており、日内リズムが存在します。
明け方が比較的高いことからREM睡眠に関与すると推察する研究者もいます。
彼らは、ビリルビン産生ができない(ビルバーデインで代謝は止まり)両生類ではREM睡眠がないこともその理由に挙げています。
最後は再びメラニンに戻ることにしよう
アルバートアインシュタイン大学のグループは、黒カビが高山に増殖できる理由として、メラニンによる紫外線や放射線のカットを想定して実験を行いました。
しかし、メラニンにはそのような機能は無く、紫外線や放射線を利用して「まるで植物の光合成のようにATPを産生する」という新たな発見をしました。
チェルノブイリで黒カビが増殖したのも納得がいきます
黒質にも、耳にもメラニンはあります。
どのような波であってもメラニンはそれをエネルギーに変換するのでしょうか
医学部では人体のことについて習うのであるが、生体が外的環境との関連において行う営みに関しては全くと言ってよいほど考慮されていません。
ある意味では、生体は光とともに進化したと言っても過言ではありません。
静脈が何故皮膚表面を走るのかが私は気になるが、皆さんはこれをどう考えるのだろうか
ヒトは光合成をするのだろうか?- 高照度光療法 -
1932年にMax Kleiberが基礎代謝量は体重の3/4乗に比例するという原著を報告した(B=B0M3/4)
簡単な方程式で、実に単細胞生物から象に至るまでの基礎代謝量を表現できているとは驚きです(Kleiberの法則)
この法則は植物にも応用されています。
もしこれが正しいようなら、ニュートンの万有引力の法則と同程度の発見ではないでしょうか。
酸素消費量のような化学反応からのエネルギー産生という発想では追いつきません
生命体は容積によって一定のエネルギーを発生させる、そしてそのエネルギーはキャピラリー的な概念で、容積全体に行きわたります
そのキャピラリー的な運搬においては、植物の葉の葉脈、動物の毛細血管、そして単一細胞までをフラクタルの概念としてとらえればKleiberの法則が成立するような気もします。
しかし、それでも容積単位で一定のエネルギーを発生するところに関して答えは出ません。
そこで出たアイデアが、動物も光合成をするという奇抜な説です。
真偽のほどは分からないが、全く否定できないような気がしています。
植物はクロロフィルで光合成をするが、ヒトはメラニンで行うと述べられています
私は長年、どうして脳幹部にある黒質にメラニンがあるのだろうかと疑問に思ってきました
網膜は網膜色素細胞がメラニンを産生し、それを維持します。
しかし、皮膚ではメラノサイトが産生し、ケラチノサイトがそれを維持します。
これらはチロシナーゼで触媒されており、酵素依存的にメラニンが産生されているのです。
しかし、黒質にチロシナーゼが存在する報告を私は見いだせておらず、その産生経路に関することも謎めいています。
何らかの理由で黒質が高いエネルギー産生を要求する組織であるとすれば光合成説も面白いです
ちなみに、メラニンの光合成はどのような波長でも構わず傍に水さえあれば良いそうです
【続】本当のパーキンソン病の話をしよう-5
- 眼に光があたればパーキンソン病は改善する -
2014年10月に大阪の中之島センターという場所で、「眼に光を照射したらパーキンソン病がよくなるって知ってますか?」という市民公開講座を開催しました。
講演者はオーストラリアのウイリス博士です
この先生は、16年近くパーキンソン病の高照度光療法(BLT)を実践している世界唯一の方です。
私共は、この先生からこの方法を教えて頂き3年実践しています
セミナーでは、この先生の実績を中心に、お話しいただきましたが、多くの患者さんが全く進行していませんでした。100名限定で行いましたが、大阪府、和歌山県、奈良県、兵庫県、なんと東京からも聴衆の方が来られ、丁度良い人数となりました。
質問も高度で中身の濃い内容で、私もびっくりいたしました
最後に私共の病院での実績を少し紹介させて頂きました。
パーキンソン病が進行しないというのは世界の非常識で、この先生の発表は世界的には信じられていなかったように思います。
多くの神経内科の先生はこの治療方法を知らないと思います
網膜にもドパミンがあり、それがパーキンソン病では減少しているという報告もあります。
コントラスト感度の低下、複視(者が2重に見える)などの多彩な症状は網膜のドパミン減少と関係しているかもしれません。
目に神経毒を注射しますとパーキンソン病になります。
パーキンソン病のモデル動物の眼にドーパ製剤を注射しますとパーキンソニズムが改善します。
網膜にレビー小体が存在することが昨年明らかになりました。
眼に光が当たると、ドパミンが放出されることは知られています。
以上から、高照度光療法がパーキンソン病に効果を示すことは理にかなっているのではないでしょうか。
私の患者さんでもwearing offが消失した方もいます
悪夢、むずむず脚症候群、夜間覚醒なども改善します