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認知症は治療(目に見える改善)できる病気です-その④

④いびきはかきますか?昼間眠いですか?不眠は?

脳、脊髄、網膜にはリンパ管がありません。では脳はどのようにして不要な代謝産物を廃棄しているのでしょうか?数年前にグリア細胞が作るグリンファテイックシステムというリンパ管に似たシステムがあり、それが夜働くことが分かってきました。

アルツハイマー病やパーキンソン病など神経の病気は不溶なタンパク質が蓄積する病気と言われていますので不要なタンパクの廃棄はこのような病気では大変重要です。

言い換えますと睡眠が重要ということになります。

そこで認知症が疑われて、「いびき、昼間の眠気、不眠」などがある場合は、是非睡眠時無呼吸低呼吸を検査されることをお勧めします。
睡眠時無呼吸がありますと交感神経が過緊張し、不整脈、心不全、高血圧、逆流性食道炎などを引き起こします。

グリンファテイックシステムも交感神経が過緊張すると働きませんので、睡眠の検査をして無呼吸や低呼吸が見つかった場合は治療を受けられると良いでしょう。

治療方法は無呼吸低呼吸の指数が終夜睡眠ポリグラフで20(一時間に20回息が止まる)以上であればCPAPという持続陽圧呼吸法の治療を受けることが可能です。

そこまで悪くない場合はマウスピースを装着する方法もあります。
この場合は睡眠歯科で作成してもらうのが良いでしょう。これだけでアルツハイマー病の明晰度が向上することがありますが、改善には数か月を要します。

自分で何とかしたいという方は、横向き寝とかうつ伏せ寝が有効なこともありますので試してみる価値はあろうかと思います。

これでも睡眠が改善しない、昼夜逆転現象がある方は高照度光療法を行われるのが良いでしょう。幻覚、大きな寝言、徘徊などに対して有効です。

希望される方は私を含め経験のある医師に相談いただければと存じます。


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